なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 魔女の卵 (コバルト文庫)」一対で生まれるはずの「魔女」。対がなぜか卵のまま生まれないイシュは、「彼」が生まれるのを旅をしながら待ち続ける。「対」を失った魔女に出会ったイシュは……。ううーん、設定がゆるいのがどうも気になった。まず、なぜイシュが守られながら旅をしなければならないのかがいまいちわからなかった。そのギルドっぽいところで卵を保管するのにいいんだったら、彼女もそこにいればいいのでは?あとは、「死ぬとにおいがわからなくなる」ところ。いやいや、残り香がわかるんなら死体の残り香もわかるだろ、とつっこみたくなりました。気持ちの描写はいいんだけど、そのあたりの設定の甘さがちょっとのれなかった。残念。「卵」を持っている、という設定はいいので、卵を孵すためにこういう努力をしている、という部分があれば、また違った物語になっていいんじゃないかなーと思います。結局、イシュって傍観者で何もしていないから。ただ友達つくっただけのように思えました。
  • アニスと不機嫌な魔法使い3 (HJ文庫)異世界ファンタジーコメディ。ファンタジー設定よりも妄想コメディの方が勝っているという珍しい作品では。アニスの妄想は、前の巻よりは地味で、今回はアニスではできない(笑)ラブコメを他のキャラで始めたようです。シドとアニスの関係も着実に(らぶではなく家族として)進んでいるようで、ほほえましいです。でも、シドのいぢめは終わらない……。まあ、ある意味シドがいじめられてるか(笑)。今度は、シドにべったりくっついてくる女装した男とかがでてくるといいなー(なんだそれ)。

「自分でも最近、根性が悪いような気がしてきたところだ。周りに馬鹿が揃ってくると、苦労が多くてな……」
シド「アニスと不機嫌な魔法使い3 (HJ文庫)」(花房牧生ホビージャパンHJ文庫)p108より

  • 護られし者3 攻勢 (ハヤカワ文庫FT)」魔物から身を守る手段は「護符」のみとなった人類はそれぞれの街に閉じこもり、交流をしなくなった。そんな時代に生まれた三人の少年少女を描いた異世界ファンタジー。第一部の完結巻。ついに三人が出会い、共に闘うときが来ました。最初は仲良く、といかないんだろうなあと思いましたが、こんなもめるとは。しかし、これは燃えるっ。えーと、高瀬彼方ばりに燃えるっ。(^_^;)3巻分、待ってましたっという具合にきましたよ〜。そして更によかったのは、ラストの薬草師ならではの「アレ」。た、たまらん……リーシャ、なんて隠し球……。サイコーです、アナタ……。あー面白かった。おすすめされていたid:teatreeさんありがとうございますー。この表紙だとたぶん読まなかった(笑)。かなりダークな世界観ですが、それだけに燃えるとはも燃えまくります。これはまだ第一部で、全三部を予定されています。次の巻が楽しみ楽しみ。

「魔物には何ひとつ与えないと、以前に誓いを立てた。二度とふたたび、誓いを破る気はない」
護られし者3 攻勢 (ハヤカワ文庫FT)」(ピーター・V・ブレッド・和爾桃子訳・早川文庫FT)p195より

「私はマッチ売りの少女の夢のこっち側に住んでるんだなあ」
Papa told me 〜私の好きな惑星〜 (クイーンズコミックス)」(榛野なな恵集英社クィーンズコミックス)p26より