読了本 - なまくらどもの記録 ver.2

「花守の竜の叙情詩 (富士見ファンタジア文庫)」王女は家族を皆殺しにされ、一人連れ去られた。敵国の第二王子が彼女を連れて向かう先は、彼女の絶望の地なのか？罪に無自覚な王女、と責める彼を見ていて、じゃあお前は、お前の愛している妹はなんなんだ、とちょっと言い返したくなりました。王族はやはり国民の血税で生きているわけだから、なんらかの点でそこは考慮しないと王族ものはちゃんと描けないんだろうなあと思います。まあそれはおいておいて、運命の恋、と言うのとはちょっと違う、ストックホルム症候群のようでいてきちんと相手を見つめているお互いの感情がよいですね。このプロットにOKが出たのは、「とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)」の成功があったからではないと邪推してしまうような、よい物語でした。自分の好みではないけど、シリアスな恋愛が好きな人は楽しめるのではないかと。

「れでぃ×ばと!〈4〉 (電撃文庫)」メイドや執事になるための従育科に転校してきた不良顔の少年と彼をとりまく女の子たちの話。エロコメ、と作者は言っていますが、特にこの巻は別にエロくないと思う。主人公はまあ当然のごとく鈍いですが、意外と普通な感覚の持ち主なので楽しく読めています。