読了本

• 「展覧会いまだ準備中」市立美術館の新米学芸員の熱血でないけど、ちゃんとお仕事するよ！的な奮闘。特にこれといったイベントは起きないのですが、毎日の仕事をこなしていく姿や、真剣に仕事してないと愚痴もでないよ！という台詞に同意。どーでもよければ愚痴にもならないよな。なかなかよいお仕事ものでした。

• 「てのひらの記憶」ものやどる記憶を垣間見ることもできる女子大生が、事件に巻き込まれていくお話。主人公が表紙ほど「いいひと」な感じではなく、フツーにずるくてフツーにやさしい子なのがよかった。こういう話だと、いい話にもっていくものですがミステリです。

• 「アサギをよぶ声」女のみの家であるため、割り当てが少ないことをいつも母に愚痴られるアサギ。その愚痴をきいているのが嫌で、つい「戦士になりたい」と言ってしまった。戦士になるには、弓で男の子に勝つ必要がある。弓と矢をつくるところから始めるが、なかなかうまくいかず……。従来通りでうまくいかないのであればどうすればよいか、そしてうまくいかなかったらどうすればよいか。普通の物語であれば「罰を加える」「あきらめないでがんばる」ところをひねったところが面白かったです。