読了本
- 「水光舎四季 (徳間文庫 い 65-1)」ちょっとした能力を備えて生まれた子たちが、水光舎という学舎に一年のうち三か月だけ通う。ひとつの季節には、同じ能力を持つ子はおらず、三か月ごとに入れ替わり、同じ能力を持つ子たち(お互いに「春夏秋冬」と呼称している)掲示板を通じてのみ触れ合うことができる。そんな水光舎での彼らの生活。四作の短編で、ひとつずつの季節が過ぎる。一篇一篇が、しみじみと輝いていて、でも晴れ晴れとまではしていない感覚がとても私好みでした。これは好きなやつだー。かつミステリもありってのがまたよい。めっちゃくすぐるわ!この表紙のイラストレーターを選んだ編集者に感謝。表紙が気になったらおすすめです!
自分達はここを去り、また新しい生徒達と季節がやってくる。あきらめと別れを繰り返して、世界は回っていく。
「水光舎四季 (徳間文庫 い 65-1)」(石野晶・徳間文庫)p282より