読了本
- 「翼の帰る処 5 ―蒼穹の果てへ― 下」シリーズ最終巻。だいぶ予想(してなかったけど)とは違う方向なラスト。これでこそ「翼」な気もする。主人公が病弱で身体鍛えてなんてかけらもしてないのでアクションなし、かんじんな「大事件」も伝聞。倒れるとかふらふらしてるところがほとんどだけど、「いい台詞」だけみんなに残して去っていく……みたいな。その「すかした」感じが楽しいんだな。余白があるという意味でもいいかも。今回はヤエト自身も大きな役割を果たしたのに、そんなのどーでもいいよねみたいな態度だし。あー、でもこときさんのイラストで兄姉妹が見れてよかった〜。いい家族っぽいよな〜けんかしながら。最初から最後まで、フルに楽しいシリーズで、たんのうさせていただきました。
新しい巻が出るたびに、「じゃあ最初から読みかえそ〜」という気分になり、たいがい読み返してニヤニヤしてしまう、そんな繰り返し(……をしてしまうくらい間が空いているんだよね!)なシリーズで、毎回毎回楽しい。特に今回の読み返し、伏線回収があったのでああ、ここかとよくわかりました。妹尾さん、楽しい物語をありがとうございました。またこんな作品が読めるといいな☆というプレッシャー込みでお願いいたします!
それでも、頁を開けばいつだって、物語はそこで待っていてくれる。読んでいる間、世界はそこにある。
いつかまた、その風を感じたくて再訪してしまうような――読者の皆様にとって、このシリーズがそういう存在であれば、嬉しく思います。
「翼の帰る処 5 ―蒼穹の果てへ― 下」(妹尾ゆふ子・幻冬舎コミックス)あとがきp372より
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