なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • “本の姫”は謳う〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)」どことなく西部劇っぽい世界では、天使たちの遺産として、「本」が発掘、嗜好品として楽しまれている。「本」は、人にストーリーとしての幻覚を見せる効果を持っている。人々は「本」に使われている技術を応用して「スタンプ」というものをつくりだし、それで「新見聞」(ニュース・ペーパー)をつくり出すに至っている。「天使」たちのいた時代の遺物である「文字」を、<本の姫>と共に収集しているアンガスは、トラブルに巻き込まれながら「文字」を探しているが……。西部劇っぽい世界と、天使たちがまだ存在した時代の話が、交互に語られるのですが、最初は一人称と三人称がそのたびに変わるのでとまどいました。思っていたよりも人称って大事なのね……。まあ、面白いのですが、デビュー作ほどのインパクトはないのは事実。かなりステロタイプなキャラクターたちですからねえ……姫はツンデレだし……。その上、「世界」を守るため、みたいなことを言われると、違う話が読みたかったなあ、と思ってしまいました。「世界」なんか関係のない、自分として生きる話が好みなもので。