なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

 今日のひとりごとに読書感想追加。

  • ずっと、そこにいるよ。早見裕司さんによる、季里のシリーズ最新刊。といっても、話は続いていないので、これからでOKです。高校生の少女、季里は死んだ「ひと」を見たり、きもちを通じ合うことができる不思議な能力を持っている。だからといってそれで妙な稼業を持っていたりするわけでもなく、ただ高校生として毎日を生きている。それを助けてくれる友達や家族のような人たちがいる。そんな季里の「ふつう」の生活を描いた作品。昔ほどの透明度がないにしろ、今の世界との妥協ではこのぐらいなのかなあと思いました。季里は、川原由美子さんのイラストがぴったりくるような硬質すぎなく、傷つきやすいような、それでいてつよさをもったようなキャラクターですが、それは健在です。早見裕司さんのライフワークともいうべきひとなんでしょう、季里は。今回は、デビュー作と同じキャラクターが出てきて嬉しかったのは嬉しかったのですが、無理して出さなくても、季里さえいればいいかなあという気もしてきました。今回は特に恭司くんの存在意義があまり感じられなかったので、ちょっと残念。私は、季里と恭司の関係が一番好きだったので。いるんなら、おにーちゃんとは違う行動とってほしかったなあ。まあ、そうしたらおにーちゃんがロリコン扱いか……。私としては、「夏の鬼・その他の鬼 (EXノベルズ)」の系統はけっこう好きだったので、そっちもまた読みたいです。

シリーズはこれだけ出ています。「夏街道(サマーロード) (アニメージュ文庫)」「水路の夢―ウォーターウェイ (アニメージュ文庫)」「夏の鬼・その他の鬼 (EXノベルズ)」「精霊海流 (ソノラマ文庫)」最初の2冊では、沖縄は関係なく、後の2冊と今回の一冊では、沖縄が関係しています。少女好きには、ぜひ一度読んでほしいシリーズです。あとは、「奇妙な話だけど怖くない話」とか。
……しかし、これ、本屋で見て初めて出てるの知って、めちゃくちゃびびりました。思わずちょっと声出してしまった。あーべっくらこいたー。

「わたしは、ふつうだったんだね」
季里「ずっと、そこにいるよ。」(早見裕司理論社)p191より

  • ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)」カルタの世界を描いた作品。ちょっと運動神経がよく、集中力がある以外はなんのとりえもないと思っていた小学生が、転校生の導きによりカルタの世界を知り、それに夢中になっていく姿が描かれている。真剣な表情が見応えあり、面白かった。次の巻までが小学生編で、その次は高校生編になるらしい。ちょっと残念なような……だってどうせ恋愛でどろどろするんやろ〜。とりあえず、一番好きなキャラクターは原田先生!(笑)あんなおっさん、いそうや〜。

「子供はさ どんなに強くても かるたが好きでも 友達がいないと続けられないんだ」
原田先生「ちはやふる (1) (Be・Loveコミックス)」(末次由紀講談社コミックスビーラブ)p141より

  • P.A.(プライベートアクトレス) (特別編) (小学館文庫)」個人的な女優として演技する仕事の「プライベートアクトレス」として働く小早川志緒の短編三本+他の芸能界モノ短編二本収録。「BYPRAYER」は、わりと単純な話だけどやっぱり女の子がかっこよくて好き。……三本目の「3時間のドイル」って、「サイレント・アイ」の主人公が出てたのか。気づかなかった。