なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

 久しぶりに今日のひとりごと更新。

  • 攫いにまいります! -平安盗賊恋▽絵巻- (B’s‐LOG文庫)」平安の世を騒がす盗賊、黒丸一味の頭領の息子として育った紅丸は、実は女の子。しかも、貴族の娘であるらしい。男性貴族、盗賊、女性貴族の三つの姿を使い分ける紅丸は、京の人々を危機から救うため、ある女の陰謀を止めようとしていた!完結編。楽しかったー。よい少女小説ですね〜。三つの姿になって、それぞれの姿で楽しそうだったり、心複雑だったりしながらも、自分の見つめる方向はぶれない紅丸がとても好感持てて楽しめました。東宮はやや都合いいキャラでしたが、その分陰陽師くんがいい役どころでよかった。この時代ものが好きな人におすすめ。白泉社のファンタジーものが好きな人なら楽しめるでしょう。
  • 不全世界の創造手(アーキテクト) (朝日ノベルズ)」自分と同じロボットを複製するフォン・ノイマン・マシンをつくることが夢である祐機は、あるアメリカ人の富豪をスポンサーにつけ、一つの会社を起こした。フォン・ノイマン・マシンによって様々な仕事をこなしていく祐機だが、彼にたちはだかる組織「GAWP」が現れる。彼らの言い分はもっともらしく聞こえるが……。小川一水さんによる、「モノ作り」、「ロボット」もの。小川一水さんは、やっぱりライトノベルじゃなくて、物語の人だよなー。ジュヴナイルというには少し幼さが足りないか。キャラクターがすごく面白い、というのではないのだけれど、それを上回る心踊る楽しさがある。物語のラストに見えた、未来の姿は本当によいものだった。「いい大人」が好きな人におすすめ。

「私たちはもう、どこへでも行けるんだからね」
ニエラ「不全世界の創造手(アーキテクト) (朝日ノベルズ)」(小川一水朝日ノベルズ)p259より

  • ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円 (スーパーダッシュ文庫)」半額弁当を巡って争う「狼」の一員として二つ名を得た佐藤。その名に恥じない活躍を見せるが、憧れの先輩である槍水は体調不良で寝込み中。沢桔姉妹が恐るべき壁として、彼らの前に立ちはだかる!「半額弁当」というばかばかしさに対して、ふざけることなく真っ正面から描く清々しさを楽しむ作品ですが、今回もその弁当のうまそうなこと!たまらん〜。食べ物って、こんなおいしそうなんだよね、と思わせてくれる描写が素晴らしいです。今回は、ゲームも楽しそうだった。桃鉄やりたくなります。

 咀嚼すると口内で肉がほどけ、野菜が躍り、そしてジューシーな肉汁が口内を満たすも香味野菜の風味がそれらを纏め上げて決して下品な味にしていない。食べれば食べるほど唾液が出てくる。そんな一品だ。
ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円 (スーパーダッシュ文庫)」(アサウラ・スーバーダッシュ文庫)p66より