読了本
- 「千両花嫁―とびきり屋見立帖 (とびきり屋見立て帖)」道具屋のとびきり屋の嫁であるゆずは、元は大店の娘だが、駆け落ち結婚だった。ゆずはその鑑定眼と知恵で、店の危機を乗り越えていく。時代は幕末、様々な藩士がやってきて、坂本龍馬に至ってはとびきり屋に下宿していたり。龍馬以外はけっこう小物扱いだったりも。まあ、一般市民からしたら迷惑な奴だよな。ゆずちゃんの機転の良さが痛快な作品でした。一番良かったのは「今宵の虎徹」。母上にはこらえきれないだろう。
- 「誰が疑問符を付けたか?」奥様は愛知県警の敏腕警部補。旦那様は家事が得意な新進イラストレーター。外では氷の女として知られる彼女の素顔は、夫だけが知っている。そして、夫が実は彼女の担当する事件を推理して解決していることは彼女だけが知っている。「ミステリなふたり (幻冬舎文庫)」の続編。太田忠司さんの作品にしては大人っぽい、ごくまっとうな安楽椅子探偵もの。典型的なツンデレな奥様のひょうへんする様が楽しいです。料理もおいしそう。
- 「十三月城へ エゼル記」太陽王の支配をやめさせるため旅をしているエゼルは、狼の言葉を操り、少しずつ十三月城へ近づいていく。童話っぽいファンタジー。いろいろなところを旅して回るところで、「キノの旅―The beautiful world (電撃文庫 (0461))」を思い出した。いいはなし、ではなくてちょっと苦いところが思い出した原因だろう。