読了本

• 「王国と姫君のための結婚協奏曲 トゥリーゲイト綺伝 (コバルト文庫)」100年に一度、王子と王女を婚姻させるという決まりがある王家同士の王子と王女が、婚約したはいいが、王子はなかなか心を開こうとせず、王女はぶんむくれ。この結婚、どうなることやら……。表紙の有希まどかさんがふさわしい、明るく一見天真爛漫な王女であるキャシーが、物語をいろどってくれました。キャシーの「脱走癖」の理由は、涙しそうになるほどでふいをつかれたし、いい話書くなあ。それに対して、王子の方はもうちょっとがんばってほしいものだなと（笑）。「アダルシャンの花嫁 (角川ビーンズ文庫)」の花嫁側が好きな人は面白いかも。らぶらぶはないけど。

「だってあなた、性格が捩じれすぎてるもの」
キャシー「王国と姫君のための結婚協奏曲 トゥリーゲイト綺伝 (コバルト文庫)」（藤原眞莉・集英社コバルト文庫）p54より

• 「六芒星形(ヘキサグラム)は語る―占い師SAKI〈2〉 (集英社スーパーファンタジー文庫)」大学生でたまにタロット占いをやる早希がとる代金は、「占いの結果の一部」。今回は、早希と親友の和久のなれそめと、早希の父親の会社の令嬢が呪いに手を出す話の二本収録。このシリーズやっぱり面白い。「占いの結果を一枚もらう」というのは、面白いもんだなあ。早希のまっとうな主人公ぶりもよいです。和久の弟くんの出演がもっとほしい。非BL。

「世の中には、お金で買えないものだってあるんだよ。パパやママにねだっても手に入らないものへ出喰わした時に、あんたはどうするんだ、亜里沙サン」
早希「六芒星形(ヘキサグラム)は語る―占い師SAKI〈2〉 (集英社スーパーファンタジー文庫)」（七穂美也子・集英社スーパーファンタジー文庫）p180より