なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

「夢の宮」ではこれがおすすめ!

 twitterで「夢の宮シリーズ」が話題になっていたので、私のおすすめを挙げねば!ということで。
 「夢の宮シリーズ」(今野緒雪集英社コバルト文庫)は、中国風な世界にある鸞国という国の「夢の宮」という名の後宮が出てきたり出てこなかったり(笑)するシリーズです。話はだいたい続いていないので、どこから読んでもかなり大丈夫。異国から姫を迎えたりいろんなパターンがあります。そして巻によって面白かったり……という温度差がけっこう激しかったりも。巻によっては(私には)ロマンチックすぎたり、くらーい話があったり、いろいろです。その中で、私の好きなものをおすすめします。

 なんといっても私の一押しはこれです。幼い頃からの親友が王宮に女官としていくことになったことを知った本好きな理娜は、王室の図書室の司書となることとなった。その時に出会った王子とは何かと縁があって……。天然×天然ってサイコー!そして、それを上回る女の子同士の友情、もっとサイコー!と絶叫したくなる(笑)。たまに読み返したくなる、かなり私が愛している作品です。本好きを超えた存在の理娜もいいけど、その相手も相手……「身代わり伯爵」級ですよ、ほんと……。「夢の宮」の中ではかなりコメディタッチだけど、いいポイントを逃さない!読むたびに心臓握られるようなぐっとくるポイントがあります。
夢の宮 〜月下友人〜(上) (夢の宮シリーズ) (コバルト文庫)夢の宮 〜月下友人〜(下) (夢の宮シリーズ) (コバルト文庫)

 宰相の放蕩息子が一緒に旅をすることになった少年月季の正体は……。うーん、ねたばれになってしまうが……言ってしまいたい……謎めいた少年、月季が非常に魅力的で、彼に惹かれてしまう主人公の気持ちもわかります。「夢の宮 十六夜薔薇の残香」はその続編。よほど人気があったのか、通常は続編が書かれないのにこの作品だけは続編が書かれました。これがまたいい後日談で……。運命とかではなくて、自分で決めた生き方に殉じようと思うのにそれだけで終わることができない、そんなところが好きです。主人公の男性が非常に明るいのもいいなあ。
夢の宮 〜薔薇の名の王〜 (夢の宮シリーズ) (コバルト文庫)夢の宮 〜十六夜薔薇の残香〜 (夢の宮シリーズ) (コバルト文庫)