なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 夏の王と秋の女神―聖鐘の乙女 (一迅社文庫 アイリス も 1-5)」父の遺産を探しに男子校に潜り込んだ女の子が主人公。女の子といっても、ほとんど思考は男子なんじゃ……という気がしてきた。女の子らしさがないよね(笑)。まあ面白いからいいんだけど。今回は、「炎の騎士」がメイン。やっとかっこいいところが見えたよ〜。多分彼とくっつくと思われるので、せいぜいがんばって抵抗してくれ(笑)。ところで、実は主人公はこいつなんじゃ、という気もしてきた。セディ成長しないし。
  • さよならの次にくる<新学期編> (創元推理文庫)」伊神さんのいない新学期。葉山くんは遠ざかる伊神さんと、出会った下級生の女の子にとまどいぎみ。撃退作戦はいいなあ。展開はやや苦め。日常の謎ものではあるけど、やや犯罪よりかな。主人公がやや弱いので、それが読んでいくにはやや辛い*1
  • 薔薇の妙薬―ヨヒアの国でいちばん美しい娘 (講談社X文庫―ホワイトハート)」その美貌だけでなく、穢れていないという以外は欠点のない公子エリュートは、「国でいちばん美しい娘」を得るために二人で旅をしていた。人々の語りが中に入る、おとぎ話風な物語。今は中国ものなどで活躍されている森福都さんのデビュー作です。雰囲気がすごく完成されていて、風が感じられるようなところがあった。惜しいのは、最後の解説で夢枕獏さんがおっしゃっているように、落ちがついていないところ。これで全てのからくりが!とか大きな世界に物語が広がるとものすごい作品になったと思う。これだと、やっぱり「おとぎ話」で終わってしまう感じがもったいない。ここまで描写力があるのに。こういうのももっと読みたいなあ。ホワイトハートはこういうのを目指したかったんだろうけど……売っていく路線としては厳しいと思う。

*1:ややの大安売りだな