読了本
- 「犬神様かもっ!? (一迅社文庫アイリス)」大正時代の横浜にやってきた寿々。従兄は優しく迎えてくれたのに、祖父はしゃべろうともしてくれない……。これが少女だったらもうちょっときたかもしれないけど、寿々が男の子じゃなあ……うーむ。デビュー作はちょっと気に入っていただけに残念。
- 「中の下! ランク1.中の下と言われたオレ (富士見ファンタジア文庫)」ナルシストの瀬木は、変態学園として有名な聖☆ジュウゾー学園に入学、二年生の今年になんと夢だった「カップル試験」が始まった!一番になってやろうとわくわくしていた瀬木だが、気になる女の子が二人できてしまう。瀬木がほんとーにダメなのに可愛くていいこで面白かった。
- 「147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官」法医昆虫学者を捜査に役立てようという試みが始まった。死体の腹からある虫が発見されたが、それは異常な成長をしていた……!虫描写が思ってたよりもえぐいので、苦手な方は読まないほうがいいかと。スタンダードな警察ミステリとしてなかなか面白かった。恋愛ネタはこの話にはいらないんじゃないかなあ。だから?という気分になってしまった。他はよかったです。
- 「ふたつの月の物語」養護施設で育った謎めいた美少女である美月、育ての親を亡くした月明は、ある観点から選ばれて、里子としてある富豪の屋敷に招かれた。しかし、彼女は二人に興味があるようでもなく……。恩田陸さんの話にありそうな謎めいた舞台設定で、そのわりには明るいあかりの存在が物語を照らしていたと思う。
神さまは、ずいぶん、力、入れて、この子をつくったんだろうな……。
月明「ふたつの月の物語」(富安陽子・講談社)p52より