なまくらどもの記録 ver.2

読了記録(節操無しエンタメ系)

読了本

  • 恋のドレスと追憶の糸―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)」英国ヴィクトリア朝時代、恋のドレスをつくると噂のお針子クリスと、公爵令息のシャーロックの身分違いの恋愛です。最近はすっかりうまくいっていた二人なのに、イヴリンとユベールを巡って、そこに亀裂が……?今回は乙女シャーリーが少なかった……!最近の楽しみはあれだったのに。しかも、やってくれたよシャーリー……まあ、初心者だから仕方ないか……最近いい感じだったのにねえ。クリスはほんとにしっかりしてきたねえ。最初は倒れまくっていたのがうそのようです。なんて思えるのは、このシリーズの人物像がとてもしっかりしていて、まるで生きている人のように、この人ならこうするだろう、この人はこうするだろう、というのが私たちにもわかるようになっているからだと思います。全てが読める、というわけではなくて、ああこの人はこうするんだ、実に彼らしいな、といった具合で。それだけ人物描写が上手いんだろうなあ。特にパメラは、多くの女性に愛される人だと思います。

「昔は、心を形にするだけだった。自分と、相手の気持ちしか見てなくて、それがいいか悪いかなんて、考えなかったの。でも今は、お客さんがしあわせになってほしいと思うの。私の望みを、ドレスに託したりなんてしないわ」
クリス「恋のドレスと追憶の糸―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)」(青木祐子集英社コバルト文庫)P128より

  • 煙突の上にハイヒール」ちょっと未来の技術がでてくるだけの、普通のひとびとの小説×2+パンデミックもの。パンデミックはちょっとしゃれにならないですが、お猫様の話はダメ大学生のラブコメで、森見登美彦さんのノリな感じで面白かった。小川一水さんでこんなノリ初めて読んだ気がする。小川さんが描く女性は、どうしても男性から見た女性像、から逃れられない気がするけれど、それはそれで面白いのでよいです。
  • 謎の彼女X(5) (アフタヌーンKC)」よだれをなめるのが習慣の彼と彼女。ヘンな二人の関係は、進んでいるようなそうでないような……。なーにーよーりも、丘さんのおっさん化が楽しい(笑)。