読了本
- 「飛ぶのがフライ (創元推理文庫)」主婦探偵ジェーンシリーズの最新刊にして、浅羽莢子さんの訳すジェーンシリーズの最後の巻。ほんとにこまごましたところの皮肉がきいてとても楽しいこのシリーズですが、浅羽さんの訳でないと、面白さが減少しそうな予感がします。今回は、山に親友シェリィと一緒に泊まりにきたジェーンたちの話。子供たちがいないので、いつものメンバーよりは足りないですねー。まあ、シェリィがいれば私はそれだけで満足(笑)。今回はちょっと意外な展開でした。
- 「GENTE 2 (Fx COMICS)」は、「リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)」関連の短編集。今回は男性方の過去が中心。オトナのマンガ、という感想です。しみじみ。あ、エロないです。念のため。
- 「流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)」守り人シリーズの短編集。
「浮き籾」タンダの子ども時代の話。もちろんバルサも出てきます。宣伝用のあらすじから、バルサとジグロメインなのかとおもったら、この話が一番長い印象を受けた。しかも、タンダくわぁいい〜。これはもう、「暗い過去を持つ美少年(武闘派)を見つめる、とりえのない、と自分で思っている優しい女の子」という構図ですよ〜(笑)。あ、もちろん見つめる方がタンダで。そうか、この二人はそういう構図だったのか……。幼い頃からやってくれるね>タンダ〜。あ、タンダが「トロガイおばさん」と呼んでいたのがすっげー気になった。トロガイ師、ぜったいこのときもばばあだと思うんだけど、無理矢理タンダに「おばさん」って呼ばせてたんじゃないかと邪推してしまいます。(笑)タンダの家族がでてくるんだけど、「天と地〜」でのことを思い出すと、やりきれないです。まあ、人には優先順位があるものだけどさ〜。それでいいのか〜。(;_;)だいたい……(ぐちぐち)
「ラフラ<賭事師>」バルサが子ども時代に出会った、ススットという賭け事の場を制するラフラ<賭事師>の話。この話のみ初出あり。ラフラのおばあさんがかんろくあって素敵。
「流れ行く者」バルサとジグロの話。ジグロかっこえ〜。バルサのいつものかっこよさを全てカバーしています。バルサがまだまだ直情的で獣っぽいこどもなのも愛い。ちょっとしたジグロの微笑みで天にも昇るような気持ちになっちゃうのも可愛い。戦闘シーンはこの一冊でこの話だけ、といってもいいくらい凄いシーンあり。「精霊の守り人」につながるようなエピソードもあって、おうおう、ここからつながるんかい!と興奮した。
「寒のふるまい」タンダのこども時代の話。短いながら、ゆきて帰る……という憎い話です。
あーたんのうたんのう。守り人はやっぱりいいなあ。こうなると、トロガイ師が出てくる話とか、トロガイ師にタンダが弟子入りする話とか、ジグロのカンバル時代の話とか、いっろいろ読みたくなってきて楽しくなってしまいますなー。
「そのときがきたら、ためらうな。−−一瞬もためらうな。」
ジグロ「流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)」(上橋菜穂子・偕成社ワンダーランド)「流れ行く者」p255より
- 「緑のアルダ 石占の娘 (緑のアルダシリーズ) (コバルト文庫)」「緑のアルダ」シリーズ第一巻。石占いが得意な少女、アルダは閉じられた森で狼ヨールと出会う。彼は大地の精霊だと名乗り、アルダの願いを聞いた。アルダの願いとは、彼女の故郷を緑で満ちさせること。そんな願いが叶う日はくるのか?アルダが主人公なんだろうけど、なぜかキャラクター全てが影が薄い気がします。コバルトらしいファンタジー。